第2章 聖書研究法

目次

聖書に取り組む目的とは
神のみことばへの取り組み
聞く
読む
研究
記憶
熟思
いろいろな聖書研究
課題研究
人物研究
徹底研究
正しい解釈のための基礎知識
内容
文脈
引照
新約聖書『マタイの福音書』6章1〜18節の徹底研究
練習 コンコルダンスの引き方
特定の節を探すには
課題研究をするには
ギリシア語・ヘブル語の意味を確認するには
名前の意味を調べるには

聖書に取り組む目的とは

 

あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思って、聖書を調べています。その聖書は、わたしについて証ししているものです。それなのに、あなたがたは、いのちを得るためにわたしのもとに来ようとはしません。

 
 --新約聖書『ヨハネの福音書』5章39〜40節

この書の最大の目的は、その方のもとへわたしたちを導くことにあります。マルチン・ルターいわく、揺籃へ行くは赤児の為にのみ。しかし聖書研究とは、自分のためではなく、神さまとの交わりのためのものなのです。

 

イエスさまの時代のユダヤ人は、(略)聖書を持ってさえいれば、いのちを持つことができるのだとばかり思っていました。ヒレルというパリサイ人は「モーセの律法を与えられた者は、来たるべき世にいのちを与えられたのだ」などと言っていました。そのような聖書研究は、研究のための研究でしかありません。ひどい思い違いをしているのです。(略)

聖書を読むことそのもののために読むようになってしまい、イエス・キリストとの出会いが抜けてしまっては、得もなければ益もありません。いつでも聖書を読むときには、熱烈にキリストとの出会いを求めることが大切です。

 
 --ジョン・R・W・ストット『論客キリスト』(Christ the Controversialist)インターバーシティ出版(InterVarsity Press)、1978年、97ページ、104ページ。